浪人失格

恥の多い生涯を送ってきました。徒然なるままに日々の考えを記録していきたいと思います。

動物化する人間。人間化する動物。part.3(完)

三部作の最後です。

第2章 人間化する動物

動物園の何が面白いのかというと、様々な動物達の小さなセカイが一つの場所に密集していて、なおかつそれらは交わったり交わらなかったりするのが面白いのだと僕は思います。

ゾウをみていて、その賢さに驚きました。鼻で器用に草を集めて、口元にもっていく様は、まるで放課後に箒で掃除させられている学生のような動きをしているようです。
ゾウの脳みそは人間の5倍ぐらい大きくて、シワの細さも人間と大差ないので高い知能を持つのはまぁ当然といえば当然(といっても、体重が5トンとかあるやつもいるので50-100倍ぐらいは人間よりも体が大きいということになりますから、5倍の大きさで足りるのかというと、さぁ。)ですね。

ブラッザエノンという猿がいます。世界一美しい猿とも形容されるこの猿は、たくましいヒゲを生やしています。この猿たちはタイヤやブランコが吊るされたケージの中に入れられていたんですが、体操選手のように飛び回っています。いま体操選手にというように言いましたが、むしろ体操選手が獣のように飛び回っているのかも知れません。
成体ではなくて赤ん坊ですら、こんな体重5キロもないような肉と骨の塊が確固たる意思をもって宙を飛び回っているのです。はぁ、畏敬の念。

さぁ上野公園のサルといえばニホンザル。ここの猿山は戦前につくられていて、日本各地の動物園の猿山づくりの参考にもなっているようなところです。彼らを見ていると、まぁ元から赤いんですけど、顔を真っ赤にしてサル同士が喧嘩しはじめました。僕がこのサルたちのように、思いっきり喧嘩したことがあるのかと言うと、まぁ普通の人よりは驚くほどあるんですけど、あんまりないんですね。彼らの喧嘩はどんな理由で起きているんでしょう。子ザルがガンつけてきたとか肩をぶつけてきたからみたいなヤンキーと大差ない理由なんでしょうか、それとも単にエサの取り合いなんでしょうか。


こんなことを考えているうちに、彼らを人間の世界と同等に考えている自分がいて、動物達の振る舞いが人間の生活のそれに見えていたのは彼らの主体的な行動が原因ではなくて、まさしく僕の思考そのものから来ていたのです。

そう、動物を人間化していたのは、まさしく人間の目だったのです!動物を見るという行為を通して、動物を人間化していただけに留まらず、自分自身という人間の人間化を進めていたのです!